電磁波について


目 次

電磁波とは

人体への影響

パソコン、テレビのモニタから電磁波が

携帯電話の問題

各機器からの電磁波発生量

EU市場を中心に強化が進むEMC規制

本当に電磁波は有害なのか否か


電磁波とは

 電場と磁場の周期的変化が波動となって伝わるのが電磁波であり、電気が流れると、そこに電場と磁場が起きます。この二つが組み合わさり波として伝わるのが電磁波です。つまり電気の流れている ところでは必ず電磁波が発生します。

 一般的には太陽光より周波数の低い電磁波を[電波] あるいは[電磁波]と呼び、高い周波数を[放射線]と呼びます。家庭の電化製品からでる 電磁波の多くは50ないし60Hzで、こういった数KHz以下の極低周波の電磁波は、 磁場の性質が強くコンクリートでも突きぬけ遮蔽が難しいのです。

 つまり電化製品を使用する限り、電磁波の影響を受けざるを得ないのです。通常使用される電化製品ならば、極めて微量の電磁波しか出さないので人体に影響はないという説がある一方、発癌のリスクを高めるというデータも報告されています。

 国内では通産省が「一般家庭では最大でも200ミリガウス以下」だから問題ないとしながらも調査を始めました。しかし解明するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

 電磁波は変電所の付近や高圧電線下ばかりでなく、テレビ、冷蔵庫、電気カミソリ、蛍光灯などの家庭電化製品のほとんどから発生し、知らないうちに被曝しています。

 

人体への影響

 電磁波に関する今後の重要な課題の一つとして、低周波電磁波の人体への影響があります。

 欧米では人体への電磁波防護基準の法制化、電磁波測定方法の規格化が着々と進められています。また、世界保健機構(WHO)でも電磁波の人体への影響を懸念し、世界各国と欧州連合(EU)、国際労働機関(ILO)など関連機関が参加した大規模な調査を始めています。しかし、今のところ評価が定まっていないのが現状です。

 疫学的研究では、87年の米国サビッツ博士の調査で 「2mG(ミリガウス)以上の磁場で小児白血病が1.93倍、小児筋肉腫瘍3.26倍」という結果 がでました。

 スウェーデンでは、1992年にカロリンスカ研究所を中心とした大規模な疫学調査の結果、アールポム博士は、北欧3国集計で「2mG以上 の磁場で小児白血病が2.1倍、小児脳腫瘍1.5倍」との調査結果を発表。低レベルでも電磁波にさらされることにより、小児白血病やがんの発生率が増加する恐れが指摘され、世界に大きな反響を呼びました。

 現在は 「影響あり」とする論文が多数をしめています。

 1992年にまた、米国では高圧送電線付近の住民と電力会社が裁判で、電磁波による健康被害を争う事態に発展しています。

 

パソコン、テレビのモニタから電磁波が

 テレビパソコン画面からも電磁波が発生しています。

 ブラウン管(VDT)を使うコンピューターが主流を占めていますが、女性オペレーターが妊娠中にこの種のディスプレイで作業を続けることの危険性は 前々から指摘されています。

 外国での報告はそれこそ無数にありますが、 日本の自治労の調査でも「新生児の生後28日以内の死亡率が平均の約9倍」「低体重児の出産率2倍」(86年調査)、「切迫流産1.4倍」(92年調査)といった報告が出ています。

 コンピューターの女性オペレーターの問題を直視したサンフランシスコ市は、 市条例で「VDT画面から少なくとも1メートル離れて使用」「妊婦は妊娠が判明した時点 からVDT作業禁止」を義務づけています。(同時に雇用者側には「電磁波漏洩の少ない コンピューターの導入」を勧告しています)

 スウェーデンでは「画面から50センチで 2.5mG以下」と具体的にVDTの規格を規制しています。

 コンピューターやテレビのブラウン管には、電子ビームを打ち出す電子銃があり、 高電圧が用いられるため、X線、ベーター線、紫外線、赤外線、マイクロ波、短波・中波、 超低周波、イオンなど、広い帯域にわたる電磁波が同時に発生します。これらが組み合わ されて複合的に作用して人体に影響を与えるとされています。それだけ対応が困難であることにもなります。

 ブラウン管からの漏洩は、正面だけではなく、前後左右上下の全方位にあることを忘れてはなりません。後の席の人のディスプレイの後部が、前の席の人の 後頭部を狙うようなオフィス配置がよく見られます。職場のレイアウトに注意が求められ ます。

 電磁波の漏洩は上下左右の全方向。普通は構造上の理由から右側よりも、 左方向への強度が強く、背面より正面がやや強いという傾向をもっています。

 

携帯電話の問題

 携帯電話は電磁波、しかもマイクロ波という、電子レンジと同じ領域の電波を出したり受けたりするように作られたものです。 さらに大きな問題は直接耳に当てて使うという点です。 さまざまな電気・電磁機器の中でこれほど脳や眼に対して 至近距離で使用されるものは他にありません。

 電子レンジの原理は、マイクロ波が食品に貫通して、内部に 含まれる水の分子を振動させて発熱させるところにあります。 携帯電話のマイクロ波は、たとえ電子レンジよりも微弱では あっても、脳髄に極めて近い耳に当てて使うために、限りなく 危険性は高まります。

 脳の細胞水を振動させて加熱現象を起こすこと、あるいは ホット・スポットと呼ばれる熱集中点が脳内にできて、そこが 局所的に加熱され、細胞を変性させる恐れは十分にあります。

  また、使用中の携帯電話と眼の距離も極めて近い。人間の眼の 水晶体(血管がなく放熱が起こりにくい)は、一種のタンパク質で あるから、携帯電話のマイクロ波が水晶体を「加熱」し白濁させる 危険(白内障)もあります。

 

各機器からの電磁波発生量

 エアコン       20mG

 ホットカーペット   30mG

 カラーテレビ     20mG

 ステレオ        20mG

 アイロン       3mG

 ヘアドライヤー    70mG

 電気コタツ     100mG

 掃除機       200mG

 ビデオデッキ     6mG

 洗濯機        30mG

 電気シェーバー  100mG

 電子レンジ     200mG

 炊飯器       40mG

 冷蔵庫       20mG

 コーヒーメーカー   1mG

 携帯電話      200mG

 ファックス     2mG

   

EU市場を中心に強化が進むEMC規制

 電子機器等から放射される電磁波に関しては、電磁波シールド技術などの対策により、放射される電磁波のレベルを一定水準以下に抑えられています。(EMI規制)

 電子機器におけるこれまでの電磁波対策は、他に障害を与える電磁波を出さないようにするEMI規制 が中心でありました。国際規格ではCISPR、米国ではFCC、日本では電気用品取締法やVCCIがそれに当たります。

 これに対し、EMCは電磁環境両立性といわれ、環境中に不要電磁波を放射せず、かつ外部からの電磁波の影響を受けず(イミュニティ)、機器が満足に動作する両立性を意味しています。

 最近は、携帯電話による医療機器やペースメーカーなどへの影響が問題となっており、日本でもイミュニティ対策は緊急の課題となっています。

国際的には、特にEU(欧州連合)がEMC規制強化を進めており、昨年の産業機械に続き、本年初頭には小型電子機器や自動車に対するEMC指令(法的規制)が実施されました。欧州に輸出しようとする 電子機器、産業機械、自動車等は、EMC指令に定められた規格に適合しないと輸出できなくなりました。

 98年には、医用電子機器に関するEMC指令(MDD)の法的規制が実施される予定であります。

 日本でも、現在、業界が中心となってEMC規制を検討しており、将来国内製品にも欧州と同レベルの規制が適用されるであろうと思われます。

 

本当に電磁波は有害なのか否か

 世界保健機関(WHO)は、この問題に決着をつけるため、96年度から五年計画で予算総額330万ドルをかけ、電磁波の人体への影響を洗い直しています。わが国でも電力中央研究所が通産省・資源エネルギー庁の委託で実験を続けています。(朝日新聞「電磁界危険か無害か」参照)

 さまざまな議論はあるが、スウエーデンは独自の安全基準を打ち出し、欧米では機器の電磁波低減がはかられているのは厳然たる事実であります。危険があるとするならば、早急に対策を構じる必要があるのではないでしょうか。

 最近の報告として、1997年1月6日付各紙朝刊で、労働省産業医学総合研究所の「電磁波を受けると細胞の免疫機能が低下する」との記事がありました。


 

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